季節が君だけを変える
今から30年近くも昔のこと、おれたちにはヒーローがいた。
絶対的で最高にイカしてクールでパンクでロックなヒーローがいた。
彼らがバンドを解散するころ、おれたちは鼻水を垂らしながらランドセルを背負っていた。
本格的に彼らのことを知ったのは彼らの最後のライブのビデオテープが世に出回ってしばらく時間が経ち、ランドセルを卒業して窮屈な制服を着るようになってからのこと。
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音楽的な趣向とか、かっこいいと思うファッションとか。
彼らの影響は本当にでかい。
いまでも隙あらばこっそりと革ジャンを着る機会をうかがっているし、ブーツのかっこよさはバックルの数に比例する。
死ぬまでに一度は「ここは東京だぜ?」を言ってみたい。
あわよくば「ライブハウス武道館へようこそ」も言ってみたい。
もちろん、最強の整髪料はダイエースプレーだと信じて疑う余地などない。
たしかこれは切り絵をはじめてから2枚目に作った作品だったはず。
元となる図案がザクザクした感じだったので、切り絵としての切り口もザクザクしてる。
切り絵に慣れなくてところどころ大雑把な感じになっているけれど、それがまたいい。
という自画自賛。(またか)
そう、おれはいつでも「on my beat」なのサ。