ain't that just the way

よしなしごとをそこはかとなく

動物の話

先日、山菜を採りに山中へ踏み込んでみた。

思いがけずタラの木が群生しているスポットを発見し、タラの芽をたくさんいただいてきた。

いろいろと口にする山菜の中ではタラの芽が最もパワフルな気がする。

パワフルという意味においては、行者ニンニクが一番かもしれないが、あれは別格なので今回の基準からははずす。

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経験上、タラの木が群生しているスポットには必ずヘビがいる。

という自分のセオリー通り、今回も大きなアオダイショウと出会うことができた。

頭からしっぽまで2メートルくらいはあっただろうか。

とても美しいヘビだった。

しばらく見つめ合ってしまった。

アオダイショウに触れると、ガラガラヘビのように体を振って音を出すことがある。

初めてその音を聞いたときは、かなり驚いた。

これはアオダイショウではなくガラガラヘビなのではないか?と思ったほどだ。

後に調べたところによると、アオダイショウも怒ると音を出すことがあるということがわかり、安心した。

生物は奥深く、まだまだ知らないことが多く、大変勉強になる。

ヘビを見かけたら触りたくなってしまう。

ひんやりとしてつるっとした感触がなんともいえない。

当然、今回出会ったアオダイショウにも触れてみたい欲求がこみ上げてきたが、無駄に怒らせるのも失礼な話なので、そっとしておくことにした。

気高く美しいものには触れたくなる。

が、触れることでなにかが傷ついてしまうのならば、それはなされるべきではないのだ。

 

少し離れたところには産卵期の立派なアマガエルがいた。

アマガエルはとても美しい。

どんなカエルよりも、アマガエルがもっとも美しいと思う。

アマガエルはすべてのバランスが整ったカエルなのだ。

目を見ると、おさわりオッケーと言っている気がしたので、このカエルには遠慮なくさわった。

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動物の話のついでに。

思うところあって、エゾアカガエルとエゾサンショウウオを卵から孵して飼育している。

ふ化した後はどちらもすくすくと成長している。

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エゾアカガエルの幼生。

簡単に言うとエゾアカガエルのオタマジャクシ。

 

以前から飼育しているアカハライモリも、今年も産卵シーズンを迎え、あちこちに産卵しているのを見かけた。

が、これ以上飼育個体数を増やしても仕方がないので、しばらく放置していた。

しかし、それでもあらゆる困難を乗り越えてふ化してしまう個体が何匹かいて。

ふ化してしまったものはしょうがない、ということで、すくい上げて親イモリとは別に飼育することにした。

アカハライモリは産卵されている同種の卵を平気で食ってしまい、そのへんを泳いでいる同種の幼生も平気で食ってしまう。

なんとも野生的な生物なのだ。

が、自然界ではそうやって個体数が無駄に増加するのを抑えているのかもしれない。

弱い個体、運のない個体は淘汰され、強い強運の持ち主だけが成体になってゆくのかもしれない。

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上がサンショウウオの幼生。

下がアカハライモリの幼生。

卵の大きさが違いすぎるので、生まれた時点でのサイズも違いすぎる。

同居させるとあっという間にアカハライモリの幼生はサンショウウオの幼生に食われてしまうだろう。